真のスコットランド人論法とは有名な誤謬(論理の誤り)の一つです。
ある集団やグループに関する主張をした人が反論されたとき、集団・グループの基準をずらすことで反論の対象から逃れようというものを真のスコットランド人論法といいます。
~翌日 スコットランド人がさらに凶悪な事件を起こした記事が載っていた~
これが真のスコットランド人論法です。
このように、「真の」という感情に訴えかけるような曖昧な表現を用いることで、スコットランド人の定義を後から変更することが可能になり、「前提が好きなように変更できてしまう」という点が誤謬となっています。
真のスコットランド人論法の例
普通の範囲が曖昧。
「こんなことをする=普通ではない」を明確に示すことができるなら良い。
「質問に答えられる=プログラマーである」という定義ではない。
プログラマーを「プログラミングを行う人」と定義するのであれば、プログラミングを行わない人はプログラマーではないと言えます。
優しくない陽キャをカテゴリーから外したいだけ。陽キャであるかどうかに優しいかどうかは関係ない。
陽キャという存在の定義が曖昧で、真のスコットランド人論法と言える。
本当に教養がある人とは何か分からないため、定義から外れる。
誤謬を回避する方法
真のスコットランド人論法の誤謬を回避する方法は簡単で、明確な定義を持ち出すことです。
「真の」スコットランド人ではなく、「身長が170cm以上の」スコットランド人ならば、のように明確な定義を持つものであれば、真のスコットランド人論法に陥ることはありません。
また、「真の菜食主義であれば肉を食べない」のように、「菜食主義者=肉を食べない」と明確である場合、「俺は菜食主義者だけど肉も食べる」「それは真の菜食主義者ではない」という返事は誤謬にはなりません。