波の重ね合わせの原理とは

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この記事で学べる内容

波の重ね合わせの原理とは

波の重ね合わせの作図

波の基本的な用語の説明が終わったので、本格的に波の性質について勉強していきましょう。

物体と物体が衝突すると音が鳴ったり跳ね返ったりしますが、波と波がぶつかるとどうなるのでしょうか?
今回は、「波と波がぶつかったらどうなるのか」についての内容を、わかりやすく簡単に解説していきます。

波の重ね合わせの原理とは

波の重ね合わせの原理

波と波が重なり合うとき、その高さはそれぞれの波の高さの和となる

波の重ね合わせの原理とは、波と波が重なり合うとき、その高さはそれぞれの波の高さの和となるという原理です。

波の重ね合わせの原理とは

2つの波がぶつかるとき(重なるとき)、合成波ができます。
合成波の大きさは、2つの波(3つ以上のときもある)の高さの合計です。

その後、何事もなかったかのように波はすり抜けて進みます。これを波の独立性といいます。

音波を想像すると分かりやすいと思います。
音と音を同時に聞くと、大きな音として聞こえます。(波の重ね合わせの原理)
また、音と音はすり抜けて進みます。(波の独立性)
声と声がぶつかって跳ね返ったなんて聞いたことありませんよね。

波の重ね合わせの原理の作図方法

波の重ね合わせでは、作図の問題を出題されることがあります。
合成波を作図するときは、それぞれの点の高さを足し合わせましょう。

合成波の作図

例えば、上図の波の真ん中では、緑の波も青の波も高さが1なので、足し合わせると高さが2になります。

合成波の作図2

この図のように、山と谷がぶつかっている部分では、波の高さは小さくなります。

真ん中の部分は、緑の波の高さは2、青の波の高さは-2なので、足し合わせると大きさは0になります。

ノイズキャンセリングの仕組み

波の重ね合わせの原理を用いることで、ノイズキャンセリングをすることができます。
ノイズキャンセリングイヤホンは、耳栓のように周りの音を遮断しているわけではありません。

ノイズキャンセリングの仕組み

ノイズを検知し、ノイズと逆位相の波を作ります。
ノイズと逆位相の波を重ね合わせることで、ノイズを打ち消し、周りの音が聞こえなくなるという仕組みなのです。

例題

図のように、互いに逆向きに進む2つのパルス波がある。1秒で1目盛り進むとき、2秒後と3秒後の合成波の波形を作図しなさい。

重ね合わせの原理例題

解答

2つのパルス波を2目盛り・3目盛りずつ進ませ、合成しましょう。

2秒後

3秒後

まとめ

波と波がぶつかったとき(重なったとき)、2つの波の合計の大きさになる合成波ができます。
合成波を作図するときは、それぞれの点での波の高さを足しましょう。

また、波と波がぶつかった後は、波の独立性により、何事もなかったかのようにすり抜けて進みます。

 

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