なろう小説が読書に入るのか微妙な気はしますが、多分もう読まないのでいくつか面白いなと思ったものを書き残しておこうと思います。
なろう小説はなろうの小説検索で調べることが多いです。
ジャンルはハイファンタジーにして、
除外ワード
スローライフ モフモフ もふもふ ざまぁ おっさん TS スキル ハズレ 結婚 婚約 追放 ステータス 聖女 ゲーム ハーレム ほのぼの
で検索してました。
見つけたいものを見つけるというより、見たくないものを除外して検索する感じです。
ちなみに、週間ランキングの上位に載ってる系のは全部合わないので読んでません。
- Unnamed Memory
- カルマの塔
- サイレント・ウィッチ
- DARK QUEEN
- TRPGプレイヤーが異世界で最強ビルドを目指す ~ヘンダーソン氏の福音を~
- 五つの塔の頂へ
- 死神を食べた少女
- 少女の望まぬ英雄譚
- 狼は眠らない
- 「「神と呼ばれ、魔王と呼ばれても」」
- 転生ごときで逃げられるとでも、兄さん?
- 百万回転生した俺は、平和な世界でも油断しない
- <Infinite Dendrogram>-インフィニット・デンドログラム-
- 転生!異世界より愛をこめて
- 禁断師弟でブレイクスルー~勇者の息子が魔王の弟子で何が悪い~
- 昏き宮殿の死者の王
- 白銀のヘカトンケイル
- 俺にはこの暗がりが心地よかった
- 黒き聖伝
- 魔王の器
- ラフレスタの白魔女
- うちの娘の為ならば、俺はもしかしたら魔王も倒せるかもしれない 。
- 新米女帝の塔づくり!~異世界から最強侍女を喚んじゃいました~
- 終わりに&海外版なろう
Unnamed Memory
「俺の望みはお前を妻にして、子を産んでもらうことだ」
「受け付けられません」
永い時を生き、絶大な力で厄災を呼ぶ異端――魔女。
強国ファルサスの王太子・オスカーは、幼い頃に受けた「子孫を残せない呪い」を解呪するため、世界最強と名高い魔女・ティナーシャのもとを訪れる。
“魔女の塔”の試練を乗り越えて契約者となったオスカーだが、彼が望んだのはティナーシャを妻として迎えることで……。
そして二人の出会いはやがて、世界の《運命》を書き換えることとなる。
剣と魔法のファンタジー系のWeb小説でトップレベルに面白かったのに削除されてて悲しい。
アニメ化、書籍化に伴って何か理由があって削除したのかなぁ。そればかりは仕方ないね。
仕方ないので電撃文庫の公式サイトを貼っておきます。剣と魔法のファンタジーが好きなら買って損ない面白さ。
子供ができない呪いにかけられた主人公が魔女と出会って運命に立ち向かう話。
前半と後半の境目、中盤辺りの展開が凄く面白くて、中盤に起きた謎の展開が分からないまま読む後半の内容がワクワクするというか、どういう結末になるのか期待しながら読めるのが良い。
ボーイミーツガールのような、主人公とヒロインがハッキリしてる物語は読んでて気持ちいい。
観ます。
カルマの塔
この世は平等ではない。
グラスになみなみと満ちたぶどう酒を呷る者がいれば、幾度も足踏みされた泥水をすする者もいる。暖かな毛皮に身を包む者もおれば、薄っぺらな襤褸を纏う者もいる。
この世は幸福ではない。
生まれた瞬間、人は格差の海に落ちる。金持ちの子、貧乏な子、貴族の子、農夫の子、奴隷の子。奴隷に生れ落ちたが最後、這い上がることを上は良しとしない。
この世は残酷である。
誰かの幸せは誰かの不幸せ。一定量の資源(リソース)をめぐり、人は争い、奪い、殺す。生きるとは屍の上で踊ることである。狂え、喰らえ、犯せ、殺せ。
この世は、地獄である。だからこそ人は光を求める。
なろうで読んだと思ってたけどカクヨムにしかなかった。まぁいいか。
奴隷からの成り上がり、世界への復讐。
奴隷だった主人公が成り上がり、戦争し、戦い抜く話。
この作品の良いところは、「敵が強い」「ライバルがライバルしてる」「主人公が一貫している」点ですね。
まず、敵がちゃんと強くて毎回勝てるのかどうか分からない。
主人公はどん底から成り上がっていって、もちろん強いんですが、敵がそれ以上に強いんですよね。
特に、同世代のライバルがいて何度も衝突するんですが、いつもギリギリの熱い戦いになるのが良くて、勝ちすぎず負けすぎない展開が面白いんですよね。
主人公が強すぎて勝つの分かってるとかワクワクしないじゃないですか。どっちが勝つんだろう?って先の展開が分からないくらいが調度良いんですよね。
時にはライバルと協力することもあって、そういうのも良いです。
無料で読めるオリジナル戦記としてはトップレベルで面白いと思います。オリジナル戦記が好きなら読もう。
主人公の目的や行動が一貫していて、目的達成のために手段を選ばず、タイトル通りカルマを積み上げていくのが良いです。
あと恋愛面に関しても衝撃的というか珍しい展開で、セカイ系の作品の回答の1つとして完成されたものを感じました。
戦記、熱いバトル、恋愛、復讐。どこを見ても面白いです。
結末も良かったです。
サイレント・ウィッチ
天才魔術師モニカ・エヴァレットは人見知りで、人前で喋るのが大の苦手。
そこで彼女は猛努力の末に、詠唱をせずとも使える無詠唱魔術を習得。〈沈黙の魔女〉として、弱冠十五歳で七賢人に選ばれた後は、森の中で静かに暮らしていた。それから二年が経ったある日、モニカに一つの命令が下される。
その命令とは、学園に通う第二王子を、本人には気づかれぬよう秘密裏に護衛してほしい、というもの。
かくしてモニカは王子の護衛をするために、貴族の子女が通う煌びやかな学園へ潜入するのだった。「いやだよぅ、怖いよぅ……うっ、うっ……胃がキリキリするぅ……」
と泣きべそをかきつつ。
まだ10代なのに七賢人の一人であり世界で唯一の無詠唱魔法の使い手でもある天才魔術師「沈黙の魔女」である主人公が、王子を護衛するために学園に入学し招待を隠しながら接していく話。
沈黙の魔女といえばかっこいいが、ただのコミ障。まともに会話できないポンコツちゃんなのに陰ながら護衛できるのか?というストーリー。超面白いですこれ。
主人公は強いのにポンコツ過ぎてハラハラするところと、王子や生徒会のメンバーとの学園生活や、王子や敵の謎とラストの展開が面白くて熱い。
楽しかった学園生活を終えた先にある最後の展開がスカッとして気持ちいいんですよね。間違いなくなろうで読める大当たりの1つ。
やっぱ成長って見てて楽しい、コミュ障で小動物な主人公が段々と立派になるのを見ると楽しい。
DARK QUEEN
戦乱の地クランツ大陸に平和をもたらした神聖女王クラナ。後世にて史上最高 の名君と湛えられる彼女の正体を知るものは少ない。実際に莫大な政治的成果 を上げ、慈愛の君として知られた彼女。部下達を上手く使いこなし、実際に平和 で平等な社会を築き上げた彼女。しかし……その真の姿は、人では無かったの である。彼女の心にあったのは、人類に対する侮蔑。そして、客観視点のみ。慈 愛の政治を行い、成果を上げたのは、それが人間を良く知る彼女にとって都合 が良かったからに過ぎないのだ。
闇の獣クラナが産まれ、大陸を制圧するまでを描く、暗黒寄生ファンタジー
なろうじゃなくて個人サイトのweb小説だけど面白いので載せます。
女性主人公のダークファンタジー。
化物を身体の中に入れられ実験されてた主人公が化物と一つになり、様々な能力が高まり極限までに合理主義になって戦争に勝っていく話。
人を支配するためにはこうすればいいっていう心の欠片もない合理主義的な考えが面白い。
両親を失った子供を養子にして手作りの靴や服を与える。親からの愛を欲してる子供はそうやると籠絡できる、みたいなことを素でやってるのが良い。
TRPGプレイヤーが異世界で最強ビルドを目指す ~ヘンダーソン氏の福音を~
一人の男性が不幸にも命を終えた。しかし、彼は瞑想の中で神と邂逅し、異世界へ“自身を望むがままにする”権能を与えられて送り込まれることとなった。遠大な神が考えることは分からない。与えられた福音は、ただ「汝が為したいように為すがよい」との形なき代物であった。
「TRPGだコレ」
しかし、主題を与えず、キャラビルドに制限を設けない権能を与えてはいけない人種が一つ存在した。それはマンチキン、データマンチや和マンチとも呼ばれる、データさえ存在するなら神殺しにさえ興じる変人。彼はデータを隅から隅までなめ回しながら、世界を巡る旅に出る。
ヘンダーソンスケール行方不明のハイファンタジー冒険譚、ここに開幕。
転生した主人公がスキルポイント的なものを自分に自由に振りながら成長していく話。
TRPGの世界の中のキャラになってストーリーを進めてく的な感じですね。
主人公は結構自由にスキル振りができて、剣の能力を高めたり索敵能力を鍛えていく。
当たり前のようにスキルとか出てくるのは好みじゃないけど、TRPGをしているような気持ちで読めば大丈夫。
自分の能力をとことん鍛えて強くなっていきたいのが好きな人にはハマるんじゃないかな。
主人公の能力の魅せ方や言葉選びが良くて、ヒロインもある意味個性的なのも面白い。
合間にあるIFストーリーによる結末は面白い発想だと思った。
五つの塔の頂へ
神が創りし島に存在する《五つの塔》。それらすべてを攻略した者はあらゆる願いが叶うという。だが、立ちはだかるのは凶暴な魔物たち。倒した魔物から得られる装備や魔法を収集し、さらに強化しなければ進むことすらできない難度となっていた。
そして塔ができてから200年。いまだ制覇者が現れない中、1人の男――アッシュ・ブレイブが新たに挑戦者として名乗りをあげる。
5つの塔(ダンジョン)があって、その5つの塔を制覇しようと頑張る話。
主人公がとにかく良い人というか嫌なところの無い好青年で、応援したくなる。
チートとか転生とかじゃない純粋な剣と魔法のファンタジーもので、5つの塔のある島でしか物語が展開されないので風呂敷が広がりすぎずに読みやすい。
5つの塔は順番に攻略するのではなく、交互に攻略して行くのも面白い。
例えば、赤の塔で手に入ったものが緑の塔で役に立つ、みたいに、1つずつ順番に攻略するのではなく同時に同じくらいずつ攻略していくのが良かった。
ちょっとハーレムっぽい展開になるのは好みじゃないんだけど、まぁ主人公が良い人過ぎてモテそうな感じはあるし嫌な感じもなかった。
塔を制覇すると何があるのか?
塔を攻略するにはどうすればいいのか?
という謎や冒険、熱いバトルと他の攻略者との人間関係が面白い作品。
こういうさ、純粋に良いよねと思えるような完結済の作品が1番面白いんだよね。
死神を食べた少女
死神を食べたらどうなるんだろう。
私には良く分からない。分かるのはたった一つ。
お腹がすいた。
だから、こいつらの首を持って偉い人に届けよう。
きっと美味しい物が食べられる。
さぁ、準備が出来たら出発だ。
死神を食べた少女が美味しいものを食べるため、復讐のため王国軍の一員として戦争に参加する話。
主人公のシェラが魅力的。食欲に真っ直ぐで感性がおかしく無双するレベルで強い。
主人公最強の無双系なのに嫌な感じがしないのは、主人公の性格のおかげだと思う。
主人公は強くて戦果も上げていくんだけど、味方の上層部が腐ってて戦争自体は勝てないってところが良いバランス。
クールだけど感情的で、真っ直ぐだけど曲がってる。そんな主人公がとにかく魅力。
そこまで長くないファンタジーな戦記物としてとても良い。
同じ作者さんの書かれた別作品も面白くて、火輪を抱いた少女もオススメ。
少女の望まぬ英雄譚
クリシェ=アルベリネア=クリシュタンド――アルベラン王国将軍。
当時追い詰められたアルベランを持久させ、その後の広範な版図拡大、大陸統一の中心となった人物。軍事史上最高の天才として語られ、彼女の魔術的発明は英雄の時代を終わらせた。その絶大な武勲と、現在にも伝わる彼女の魔術的遺産から、現在においても比する者なき英雄として広く知られている。
反面、彼女が異常者であるという記述も散見され、当時の文献を紐解けばその冷酷さや無慈悲さが至る所に書き記されている。そんな彼女を冷酷なる殺戮者とする見方も多くあり、その実際は――「えへへ、ベリー、今日は何を作るんですか?」
「そうですね……今日のメインはクリシェ様のお好きなカボチャパイにしましょうか」好きなことは料理と食事と甘えること。
得意なことは人殺し。
――少し頭のおかしな少女が優しい人間に囲まれて、幸せを見つけていく。そんな過程を描いたお話。
食事と甘えることが好きな可愛らしい女の子に殺しの才能(戦闘、魔法、将軍としての才能)があり、本人の希望とは裏腹に冷徹で残酷な王国軍最強の将軍になっていく話。
可愛らしいのにどこか頭が狂っている少女が成り上がってしまうストーリーですね。ガールズラブ要素あり。
主人公がとにかく強いタイプの話で、それは戦闘面だけじゃなく発想や戦略でも強く、残酷なまでに冷徹に物事を考える怖さもあります。
そんな狂った少女は本当は戦争なんかしたくないのですが、戦争に巻き込まれることに。
圧倒的力を持った主人公が圧倒的力で敵を圧倒し、仲間と仲良くしながら敵に情けは全くかけずに殺し続け大陸制覇まで突き進む。
魔法を使える人は貴重なんですが、その貴重な人だけをかき集めた味方集団も強くて爽快。
なお、本編後にあるおまけエピソードも面白くて好きです。
狼は眠らない
〈黒穴〉に入った者は、力と富を得られる。そんな伝説を信じて〈黒穴〉に飛び込んだ戦士レカンは、異世界に落ちる。彼が目にしたものは、みたことのない迷宮と、みたことのない魔獣だった。レカンの冒険の旅が始まる。
凄腕冒険者が黒穴に飛び込み異世界へ行き、その世界でも冒険者として活躍する話。
異世界から異世界へ行くという、異世界転移でもちょっと異質な感じ。
現代知識とかは出てこないから、そういう点は良い。現代知識で無双!とか読んでて恥ずかしくなっちゃうから無理。
ステータスとかジョブとか経験値が出てこないから読みやすくて評価高いってのもおかしな話なんだけど、実際読みやすいんだよね。
ちょっと主人公が強すぎて無双な感じはありますが、ハードボイルドな感じで、常に強くなること・ダンジョンの攻略を中心に考えてる向上心の塊である主人公が強いのは納得できる部分もある。ただ、こだわりが強すぎて友達にはできないタイプ。
強さが全て、強いから偉いを地で行くような雰囲気を感じる。
作者の別作品である『辺境の老騎士』の方が有名かも。
言語が通じなかったり常識が違ったり、それでも強さは通用したり。設定がどれも面白い。
序盤の姫との宝石交換辺りから「この作品は面白いに違いない」と確信して最後まで読めてしまった。
「「神と呼ばれ、魔王と呼ばれても」」
遥か未来の地球。そこには神の如き力を持つ一人の少女が存在している。少女は太古に栄えた旧人類最後の生き残りだ。
そして少女が住んでいる地球では、「魔法」という新しい技術を使いこなす新人類が誕生しつつあった。
そんな新人類を少女はジッと観察する。
時に神と呼ばれ、時に魔王と呼ばれても、少女は新人類を見続ける。
これは、ただ孤独に生きる一人の少女と、懸命に生きる新人類との間に起こった長い長いお話。
遙か未来の地球、地球にはもう人は残っておらず、そこには一人の少女しかいなかった。
旧人類の生き残りでありオーバーテクノロジーを持つ不老不死の少女は、残された地球に生まれた新しい人類と「魔法」という新しい技術の進化と歴史を見守っていく。
新しい人類がどう生まれ、魔法がどうやって登場し、魔物がどのようにして現れ、新人類が魔法を開発したり魔物の謎を解明したりする歴史を見守っていくのが面白い。
人類の努力が未来につながっていく様を、歴史を体験することができます。
転生ごときで逃げられるとでも、兄さん?
高校卒業から5年間、妹に監禁されていた俺は、やっとの思いで逃げ出した矢先にトラックに轢かれ、異世界に転生した。ようやくあの悪魔みたいな妹から解放される! そう思ったのも束の間、俺と一緒に死んでいた妹も同じ世界に転生していることを知る。俺は今度こそ妹の魔手から逃げ延び、幸せな人生を生きることを決意した。神様にもらった、世界最強クラスの能力を武器に。
……なーんて言っちゃって、兄さんったら恥ずかしがり屋さんなんですから♪
良い意味で意味不明すぎて面白いから是非読んで欲しい作品。
「妹に監禁されてる→なんとか逃げ出したらトラックに轢かれて転生→妹も追いかけて転生」ってのが謎過ぎて面白いなと思ってたら、想像の斜め上を行く展開に圧倒された。
「なーんか、またこの手のヤンデレ妹物か…」って思ってたら全然違った。これは1つの作品として昇華されてる。舐めてはいけない。
どんなに順調に話が進んでいても妹の登場で全てひっくり返されるのが面白すぎる。
真剣に将棋で戦ってたら急に殴られた。みたいな意味分からない角度からの攻撃をされる。
最早狂気。
異世界転生物らしく、裕福な家庭で生まれ、恵まれたスキルを持ち、幼い頃から才能開花し、ライバルと競い合う学園生活…と見せかけて、水面下で忍び寄る恐怖が頭から離れない。
テンプレ展開をしてるはずなのに絶対違う展開になるだろうという恐怖と隣に合わせになりながら読み進めていかなくちゃいけない。
まだ完結してないのが惜しい。
こういう作品って完結しないよね。なんでだろう。
本編でも使われた言葉ですが、今まで積み重ねてきた世界観が一気に崩れる感覚が面白いです。
百万回転生した俺は、平和な世界でも油断しない
レックスは百万回転生した転生者である。
これまで厳しい世界ばかりを生き抜いてきた彼は、今度の世界もそうに違いないだろうと思いこんでいた。だからいくら褒められても油断せず、今度こそ天寿をまっとうするために、いつ現れるかもわからない『敵』に備え続ける。
だが、ここは本当に平和な世界で、『敵』なんかおらず、レックスは本当に天才だった。
周囲が彼の力を褒め、彼をかわいがるが、彼はそれに『裏』があるものだと思い続ける。
これはあまりにも不遇慣れした彼が、幸せを受け止めきれない物語。
色んな世界に転生しては死に続けた男が今度こそは天寿を全うするために見えざる「敵」から身を守る話…なんだけど、この世界は優しすぎて「敵」なんてません。
「敵」がいないように見えるのは何かの罠なんじゃないか…と警戒するものの、全然「敵」はいなくて、そのまま天寿を全うしていく話です。
赤ちゃんから始まり、孫ができるようなおじいちゃんになるまで話が進みます。
最早、一人の人生の様子を見ていく物語という感じです。
なんでだろう。主人公に感情移入しやすいというか、年齢相応の反応をする主人公の気持ちが分かってしまうような文章なんですよね。面白いです、こういうの。
<Infinite Dendrogram>-インフィニット・デンドログラム-
各プレイヤーの行動や性格、プレイスタイルによって独自に能力が進化するシステム<エンブリオ>。人と間違うような、確かにその世界に息づくNPCたち<ティアン>。そんな夢のようなシステムを備えたダイブ型VRMMO<Infinite Dendrogram>は、瞬く間に一大ムーブメントとなって世界を席巻し、数多くのユーザーがこのゲームを楽しんでいた。大学受験を終えて東京で一人暮らしを始めた青年・椋鳥玲二もまた、受験勉強の終了を記念して、かねてより兄に誘われていた<Infinite Dendrogram>を起動する。
激アツ王道VRMMOもの。
VRMMOってのは、VRゴーグル付けてフルダイブ型のRPGゲームみたいなやつですね。この手の小説によく出てくる設定です。
要は、「ゲームの世界を冒険する話」なんですけど、その中でも熱くて面白い部類の小説です。
スキルとかステータスとか急に出てくる小説が苦手なんですけど、ゲームをプレイしているという設定ならスキルとかステータスとかあるのは普通だし受け入れられます。
主人公の成長が楽しめる作品で、ちゃんと1lv.からスタートして少しづつ強くなって強敵を倒していくのが楽しい。
色んなジョブを持ったキャラが登場するのも面白いし、VRMMOの中の世界に隠された秘密も気になるし、単純に設定が面白いというのはある。
こういうのってすぐチートとかズルいスキルが手に入るものだけど、ちゃんとレベル上げとかしてそれなりに強くなっていくのがいいですね。
まぁ、強いスキルとかもあったりするんですけど。
なお未完というか更新中、長い。
転生!異世界より愛をこめて
世界は俺中心に廻っている、そんなふうに考えてた時期が俺にもありました。えぇ、そんなことはないんです。世界は金で勝手にクルクルやってるみたいでして、それはもう俺の意思なんて関係なく、日々飽きもせず大回転ですよ。ふとそれに気づき始めたのは高2の夏でして、いくら待っても美少女は降ってこない、どこぞやの組織に拉致されない、授業中にテロリストやってこない、もう俺なんで生きてるんだろう、某涼宮さんじゃないんですけどね、自分の小ささというか現実とかいう糞みたいな物を受け止めざるを得ないなぁなんてそんな悟りを開き始めてた時期だったのですが、俺は勘違いしてたんですね。そういう何かしらのチャンスっていうかオポテュニティ?そういうものがあっちから訪れる訳がないということに気付くんです。ああ、なぜもっと早く気づかなかったんだろう、だけどそれに気づいた俺が歓喜してる暇なんてない。すぐさま行動に移しましたとも。そしたらね、死んじゃいました(笑) 俺、転生。
最初の展開がネタ過ぎて1回読むのやめたんですけど、半年後くらいにちゃんと読んだらしっかり面白かったなろう小説。
ギャグ多めでノリが軽いんだけど、世界や物語自体はシリアス強め。
ギャグ多めのノリは何だったんだというくらい中盤以降の展開が重く、どうなるか分からなくて面白い。
初めの数話さえ乗り切れば最後までそのまま読み切れる内容。最初の数話のノリも今思うと必要だった。
途中の展開が本当に面白くて、定期的に読み返したくなる。特に中後半。
あと、ヒロインが可愛くてラブコメ要素みたいなのも無難に良かったです。
禁断師弟でブレイクスルー~勇者の息子が魔王の弟子で何が悪い~
「俺たちの時代と比べれば頼りない」、「それでも勇者の息子か?」、もうウンザリだった。
人類と魔王の戦いが終わり十数年後。世界を救った英雄である勇者一味の子たちは成長した。
その一人である『アース』は秀才であり、誰もが父の跡を継いで国を守る立派な戦士になることを期待したが、アースは常について回る父親の肩書に辟易としていた。そんなある日、実家の屋敷に封印されていた、大魔王を打倒した父の剣を見たアースは衝撃を受ける。
そこには、成仏できずに現世に留まり続けていた大魔王の幽霊が居たからだ。何故か大魔王の霊をアースしか見えず、さらに大魔王は剣からアースに取り憑いた。
四六時中、大魔王の霊と過ごすことになり、奇妙な共同生活を送るうちに、大魔王が気まぐれでアースに囁く。「貴様の父には恨みがある。父や世間を見返したくば、余が貴様を鍛えてやろう。暇だしな」
アースは、親や世間を見返すためだけに大魔王の特別個人指導を受ける。
そして、来るべき日。勇者の両親が、かつての英雄たちが、初恋の人が、幼馴染の姫が、天才の同期たちが、そして世界が激震する。
カクヨムだけどまぁ良いか。なろうもあった気もする。
十数年前、勇者が魔王を倒した。
勇者の息子であり落ちこぼれ(周囲や勇者と比べたらであって優秀な方だけども)の主人公アース・ラガン。
父親である勇者が倒したはずの魔王が幽霊?となって主人公に取り憑き、主人公の師匠となって主人公が強くなっていく話。
勇者の真似をしていた主人公だったが、魔王のアドバイスを聞いて戦闘スタイルを変えてどんどん強くなっていく。
「勇者の息子」ではなく、「アース・ラガン」として名を轟かせていくのが気持ちいい。
主人公と魔王(幽霊)が良いコンビで、主人公に幽霊が取り憑いて良いコンビになるってのはどの話も熱いよね。
中盤辺りの天空世界の流れが結構好きだな。主人公の今までの積み重ねが報われた感じがして凄く嬉しかった。
昏き宮殿の死者の王
――死にたくない。自由が欲しい。
そのためならば、僕は――甘んじて『怪物』になろう。全身に絶え間ない激痛が奔り、衰弱の末死に至る奇病。
それに冒された少年は数年の苦痛の末、絶望を感じる余裕もなく誰にも看取られることなく生を終える。そして再び目覚めた時――少年は邪悪な死霊魔術師の力により、最下級アンデッド、『死肉人』となっていた。
念願の痛みを感じない身体を手に入れ、歓喜する少年だが、すぐに自分の立場が未だ支配され、病室に軟禁されていた頃と大差ない事に気づく。
ただ平穏を求める少年を、世界は放っておかなかった。
死霊魔術により死体から少年を蘇らせ、エンドと名付け支配せんとする死霊魔術師。
闇に属する者をどこまでも追い詰め、滅する事に命を賭ける終焉騎士団。
多数の魔物を配下に収め、各地に君臨し覇を争う魔王達。目的は生存と自由。必要な物は力と注意深さ。
これは、自由を求め、時に戦い、時に逃げ出し、時に怯え、時に躊躇う、臆病な死者の王の物語。
奇病により死んでしまった主人公が目覚めるとアンデッドになっていた。
せっかく奇病での苦しみから解放されたのに、アンデッドとして支配されている状況。その状況を何とか打破し、アンデッドとして成長していく、そんなストーリー。
アンデッドになってしまった主人公エンド、アンデッドや死霊術師を狩る終焉騎士団の騎士であるヒロインのセンリ、この2人の関係が切ない。
白銀のヘカトンケイル
血にまみれ泥に汚れても、全力で生きる少女の姿は美しい。理不尽に抗いながら黄昏の世界を征く少女の、ダークアクションファンタジー。
ある所に、月の光のように儚く美しい貴族の娘がいた。故郷を追われ、付き従う家来も無く、貧に打ちのめされて腹を空かせていた彼女は、生き延びるために冒険者となって魔物と戦うことを選択する。彼女に戦う力を与えたのは、町で偶然出会った熊のような男だった。その男や町の人々との触れ合いの中で、いつしか彼女は生きることの喜びを見出していく。しかし運命は彼女に安住の地を与えない。積み重ねた敵の屍の上を歩む彼女の道は、果たしてどこに続いているのか。
女性主人公のハイファンタジー。
貴族の娘だった少女が何故か故郷を追われ全てを失い、絶望の中で生き残るために戦う力を身に付け冒険者として生きていき、なぜ自分は全てを失ったのか、謎の敵への復讐を誓う話。
全てを失い、力を付け色々な出会いに恵まれるもまた失い、復讐を誓う。
主人公は強いが最強ではなく敵も強大。
登場するキャラが一人一人魅力的で応援したくなる。
俺にはこの暗がりが心地よかった
「私が選んだ1000人に異世界へ行ってもらう」
全世界のディスプレイに現れた神の言葉によりその騒乱は始まった。
幼馴染みが転移に選ばれてしまった黒瀬ヒカルは、彼女が転移する当日、彼女と共に殺害されてしまう。しかし、なぜかヒカルは死なず、権利がなかったはずの『行動のすべてを地球でライブ中継される異世界転移』に選ばれてしまうのだった。
何の準備もなく魔境へと転移させられた彼は、何度も死の危機に直面しながらもギフト闇の精霊術によりどうにか生き残り続けていた。
「死ねない。地球でみんなが応援してくれているはずだから――」
これは、視聴者達の視線に翻弄されながらもやがて前を向き歩き出す、精霊に愛された少年の物語。
1000人の人が異世界転生(同じ世界)することが決まった。 異世界での様子はLIVE配信されるらしい。
幼馴染が1000人の中の1人に選ばれたが、異世界転生する日に幼馴染と主人公は殺されてしまう。すると何故か、幼馴染の代わりに自分が異世界転生していた。
異世界転生の権利を幼馴染から奪ったと思われた主人公は、LIVE配信される中、誰にもみられないように闇魔法で霧を作ってその中に引きこもる。
誰にも見られない暗がりが心地よいのだろう。
よくあるスキル振り(ポイント制)、ステータス、ハーレム的な展開、何とか生き延びてくストーリー。
1000人の転生者が地球にLIVE配信されていて、どういうふうに生活・冒険してるのか地球側の人が実況したりメッセージを送ったりするのが面白い。
黒き聖伝
人生における転機はいくつも存在する。
啓示、戦乱、死別。そして何より――生死の境目。
天使の相貌を持つ少年は、とある転機により闇を飼い始める。
その闇は人を、時代を、歴史を巻き込み、膨れ上がった黒色はいつしか――。思考思想に理想と謀略渦巻く史実の中、作り上げていく伝説と言う物語。
教会組織内で成り上がっていく話。
ハイファンタジーもののweb小説ではよく教会組織が登場してきますが、だいたい頭の固い敵対勢力or第3勢力として書かれます。(可哀想)
しかし、この話は教会組織内での話であり、その点が珍しいのかなと思われる設定ですね。
使えるものを全て使い、どんな手段を用いてでも成り上がっていく。
もちろん教会なので表向きは聖人に見えるよう振る舞う。そのギャップが面白い作品です。
魔王の器
剣と魔法の世界。
大国の名門貴族家に生まれながら、ろくに魔法が使えない少年は不遇の日々を送っていた。そんな少年の運命は、ある魔族との出会いによって大きく動き出す。宿命の出会いが少年の人生を変え、周囲を巻き込み、やがて世界を揺るがす事になる。
そんな物語です。
剣と魔法のファンタジー。
落ちこぼれて破門なり退学してしまった主人公がある魔族と出会い魔剣に認められることで力を得ることで再入学し、学園や卒業後の戦争で活躍する話。
学園編も戦争編もどっちも主人公陣営TUEEEな話ですね。
歪んだ国をどうにかしようという話なんだけど、ちょっと長いような気もする。
主人公とその仲間の活躍がカッコイイし、学園編に出てくるキャラクターも魅力的で面白い。
学園編からの戦争編っていうのが面白さの王道なんだよね。年齢を重ねるっていう分かりやすい成長もあるし。
ラフレスタの白魔女
剣の力と魔法が実在する世界の物語。
場所は大陸ゴルトの西岸を支配するエストリア帝国の学園都市ラフレスタ。ここから物語が始まる。
全てが謎に包まれて魅惑的な美しさを持ち、強力な魔法を使いこなす女性魔術師の白魔女エミラルダ。魔法を無力化してしまう魔力抵抗体質者と呼ばれる特殊な能力を持ち、最強の存在になるため躍起になっている名門ラフレスタ高等騎士学校に通う青年アクト。名門魔法女学院に在籍し、天才的な魔道具師でもあるが、人との関わりを極端に嫌っている女生徒のハル。この三人が出会い、そして、運命の歯車が回り始めた。
学園都市ラフレスタを舞台に繰り広げられる戦いと策略、騒乱、そして、ロマンス。剣と魔法が交差する舞台の裏側で、様々な人間ドラマが繰り広げられる。
人と人は、どこまで信じ合えるのか・・・愛とは、自由とは何か・・・最強の存在とは、一体何なのか。そして、主人公を中心に起こる様々な事件がひとつに重なるとき、それは巨大な奔流となって帝国をも揺るがす大事件へとつながっていく。
果たして彼らはどうなっていくのか? 壮大な冒険譚が、今、始まろうとしていた。
剣と魔法のファンタジー世界。
魔法が効かない体質を持つ騎士を目指す好青年主人公と、強力な魔法を使いこなす白魔女の話。
純粋な気持ち、真っ直ぐな気持ちを持つ登場人物たちは素直に応援したくなる。
うちの娘の為ならば、俺はもしかしたら魔王も倒せるかもしれない 。
彼は、ひとりの少女と出会った。--罪人の烙印を押された幼い少女。それが全てのはじまりだった-- 「やべぇ、うちの娘可愛い」そんな親バカ保護者と養い子になった二人が、別の関係になって、更にその関係が変化するまでのお話。
小さい女の子を拾って娘として育てる的な話。娘が可愛い。
女の子の成長を見守れる心温まる話で読みやすいんだけど、最後の展開は賛否両論。
「うさぎドロップ」と同じタイプの結末。
うさぎドロップは急すぎてビックリしたけど、こっちはちゃんと伏線があるというか一貫してたから良い。
新米女帝の塔づくり!~異世界から最強侍女を喚んじゃいました~
無窮の塔バベル――天高くそびえるその塔の中には何百という「塔」への入口があり、日々塔の攻略を目指すべく「挑戦者」たちがしのぎを削っていた。
迎え討つは「塔主」。魔物を召喚し、罠を配置し、自分だけの塔を創り上げて「侵入者」を退ける。塔主に選ばれた者も、塔を攻略した者も、英雄として名を馳せる。それがこの世界だ。
ダンジョン作り、ダンジョンマスター系の亜種。
何百のダンジョン(塔)が集結する街でダンジョンマスター(塔主)になった主人公が魔物や罠を設置し構造を考えながらやり繰りする話。
塔主になったら最初に貰えるギフトが最強の侍女で、物語を通してずーっと侍女TUEEEしてる。
もうずーっとそれだけ。色々考えたり悩んだりしてる感じは出すけど、侍女TUEEEしてるだけの話。
ダンジョン系だけど、ダンジョン同士の戦いがメインで侵入者はおまけみたいなもの。
味方TUEEEな無双系が読みたいならちょいど良いんじゃないですかね。
正直チート感が強すぎて味気無いというか、もっと主人公が試行錯誤して勝つか負けるか分からない戦いを見る方が好きです。
終わりに&海外版なろう
感性は人それぞれなので、僕が面白いと思ったものを面白いと思う必要はありませんし逆もまた然りです。
という意見はあって当然ですが、
とも言えちゃいます。
趣味はひとそれぞれ。「年相応な趣味を楽しめ」とか社会のレールが大好きな人の言うことなんてどうでもいい。自分は自分、人は人ですよ。
自分が好きじゃないものを否定する人にはならないようにしましょう。
あと、無料Web小説って日本以外でも人気のあるサービスで、中国のWeb小説が英訳されてサイトにまとめられてたりしてて、そっちを読むのも面白いです。
Wuxiaworldっていうサイトですね。
「The Frozen Player Returns」だけは少し読みました。
なろうに飽きてきたら海外のweb小説を読むのもオススメ。