声に出して読みたい美しい日本語の言い回しと意味10選ということで、使いたくなるなるような言葉を10個集めました。
早速紹介していきます。
立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花
立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花
読み方:たてばしゃくやく すわればぼたん あるくすがたはゆりのはな
芍薬はすらりと伸びた茎に美しい花、
牡丹は横向きに咲き、まるで座っているかのように見える美しい花、
百合はしなやかな茎の先に咲く清楚なイメージの花のことです。
美人の姿や振る舞いを花に見立てて、容姿だけではなく行動も含めて褒めるときに、この言葉を使います。
七重の膝を八重に折る
七重の膝を八重に折る
読み方:ななえのひざをやえにおる
膝は二重にしか折れません。
そんな膝を七重に折り、さらに八重に折るくらい丁寧に丁寧を重ね、腰を低くして頼みごとをしたり詫びたりすることをいいます。
万緑叢中紅一点
万緑叢中紅一点
読み方:ばんりょくそうちゅうこういってん
男性の中に一人だけ女性がまじっているという意味であり、単に「紅一点」ともいいます。
また、多くの物の中に一つだけ優れて目立つものがあることという意味もあります。
なお、麻雀の中国の古役には万緑叢中一点紅(ワンリュウソウチュンイーテンホン)というものもあります。
その手は桑名の焼き蛤
その手は桑名の焼き蛤
読み方:そのてはくわなのやきはまぐり
「そんなことには騙されないぞ!」という意味。
「食わない」を三重県桑名市の「桑名(くわな)」にかけ、桑名の名物である蛤を続けた駄洒落です。
江戸時代には既に使われていた言葉とされています。
亭主の好きな赤烏帽子
亭主の好きな赤烏帽子
読み方:ていしゅのすきなあかえぼし
一家の主人に従わなければならない、という意味の言葉です。
烏帽子とは、日本の伝統的な被り物であり、イメージとしては平安時代の人が被っているような帽子です。
烏帽子といえば黒色ですが、主人が好むなら例え赤色の烏帽子であろうが家族はその趣味に従うということが由来です。
現代ではあまり使うことは無さそうですね。
巧言令色鮮し仁
巧言令色鮮し仁
読み方:こうげんれいしょくすくなしじん
言葉巧みで人から好かれようと愛想をふるまっている人は、思いやりや慈しみの心が欠けている。という意味です。
巧言は言葉巧み、令色は表情を取り繕うこと、鮮しは少なしと同じ、仁は思いやりや慈しみの心のこと。
『論語・学而』に登場してくる孔子の言葉です。
月に叢雲花に風
月に叢雲花に風
読み方:つきにむらくもはなにかぜ
良いものには邪魔が入りやすく、長続きしないという意味。
名月には雲がかかり、満開の花には風が吹くことから、良いことが起こるとトラブルも起こるという意味の言葉になりました。
そうは問屋が卸さない、と同じような意味の言葉ですね。
青は藍より出でて藍より青し
青は藍より出でて藍より青し
読み方:あおはあいよりいでてあいよりあおし
弟子が師匠を超えること、教えた人よりも教えを受けた人の方が優れることをいいます。
藍草は青色の染料になる植物なのですが、藍草から作られる青色の染料は藍草よりも青いということから、この言葉が生まれました。
箸が転んでもおかしい年頃
箸が転んでもおかしい年頃
読み方:はしがころんでもおかしいとしごろ
なんでもないことも面白がって笑う年頃のことです。特に十代後半の女性のことを言います。
とにかく些細なことで大爆笑している10代後半の女性について、心当たりのある人は多いのではないでしょうか。
子供のときの笑いはいつかなくなり、大人の笑いへと変化するものですよね。
色男金と力はなかりけり
色男金と力はなかりけり
読み方:いろおとこかねとちからはなかりけり
女に好かれるような色男には、財力も権力も腕力もないという意味の川柳。
イケメンをからかうために使う言葉であり、要は負け惜しみです。
当然ですが、本当に色男には財力も権力も腕力もないかは定かではありません。