コオロギは、スズムシと並んで秋に鳴く虫の代表的な存在です。
田舎ではもちろん、都会でもちょとした公園や林など、緑のあるところに近づくとコオロギの鳴き声が聞こえます。
ちなみに、コオロギは人間と違って喉からではなく、羽から音を出しています。右の羽の裏側にあるギザギザしている部分を左羽にこすり合わせて音を出すということは、もしかしたら小学生の時に習っているかもしれませんね。
そんなコオロギですが、鳴き声から気温が分かるということをご存知でしょうか?
今回は、コオロギと気温の関係について紹介したいと思います。
コオロギの鳴き声から気温を求める方法
上記の画像にある通り、この式がコオロギの鳴き声から気温を求める方法です。
J・P・ヴァンクリーブ(Janice. Pratt. VanCleave)というアメリカの科学者が発見しました。
例えば、コオロギが15秒で19回鳴いたとすると、
$$\frac{(19+8)×5}{9}=15$$
となるため、気温は15℃と求めることができます。
このように、コオロギが15秒間で鳴いた数を数えることで、気温を求めることができるのです。
コオロギは変温動物であるため、気温が高いと活発に活動しなく回数が増えます。
気温と鳴き声の数に着目したことで、上図のような式を発見することができたのですね。
コオロギの鳴き声と気温の関係については、この式以外にも様々な式として求めている人がおり、例えば、コオロギが鳴いている数を14秒間数え40を足すことで華氏(℉)になるという式なんてものもあります。
もちろん、コオロギの種類によって鳴き方は異なりますし、この式が本当に正確というわけではありません。
日本には30種類以上のコオロギがいるため、1種類ずつ鳴き声と気温の関係を調べる必要があるでしょう。
しかし、コオロギの鳴き声と気温に何かしらの関係があるという事実は、面白い知識であることは間違いなさそうです。