雨粒の形はしずく型ではないのはなぜか

雨粒の形はしずくではない
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雨粒の形はしずく型ではありません。

「雨粒はどんな形をしているか?」
と聞かれたら、まん丸の球形やしずくのような形を思い浮かべる人は多いのではないでしょうか。
実際、「雨粒 イラスト」で検索すると、大量のしずく型のイラストが表示されます。

今回は、雨粒の形がしずく型ではない理由と、実際はどのような形をしているのかについて説明していきたいと思います。

雨粒の形は「しずく」ではなく「肉まん」

雨はしずく型ではない

雨粒の形といえば、上の画像のように「しずく型」や「まん丸型や縦長の楕円型」を思い浮かべてしまいますが、実際の雨粒は肉まんを押しつぶしたような形になります。

そもそも、水は表面張力により「表面積を最小にするような形」を取ろうとします。
無重力空間では球形になりますし、床や窓についた1滴の水は丸みを帯びます。

雨粒_重力と空気抵抗

雨粒が落下するとき、雨粒には重力という質量に比例した力がはたらき、同時に空気抵抗という速さに比例した力がはたらきます。
重力は雨粒全体にはたらくため雨粒の形には影響を与えませんが、空気抵抗は雨粒の下側からはたらくため、雨粒に当たる場所によっては斜めに影響を与えます。

雨粒の形が肉まん型になる理由

雨粒の中心の真下にある空気抵抗はまっすぐ雨粒を上に押しますが、雨粒の端にはたらく空気抵抗は斜めに雨粒を押すため、まるで肉まんのような形になるのです。

少し難しい説明になってしまうのですが、空気抵抗は速度に比例し、重力は質量に比例します。
雨粒は重力によって加速していきますが、速度の大きさが大きくなるほど空気抵抗も大きくなるため、速度はある程度の一定の大きさになります。
このとき、重力と空気抵抗は大きさが同じであり、大きい雨粒であればあるほど空気抵抗も大きくなるため、押しつぶそうとする力も大きくなります。
従って、大きい水の塊は空気抵抗も大きく、水を押しつぶそうとする力も大きくなるため、段々と小さい粒として分裂していきます。

雨粒は分裂していく

実際、ある程度の高さ(3階以上)でバケツから水をまとめて落とすと、結構細かく水が分裂する様子を見ることができます。
コップから水をまとめて落としても結構分かりやすく様子を見ることができるので、一度やってみるのもいいかもしれません。

なお、速度に比例する空気抵抗が大きくなるということは、速度も大きくなるということなので、小さい雨粒よりも大きい雨粒の方が落ちてくるときの速度の大きさは大きくなります。

少しだけ難しい説明になってしまいましたが、要は小さい雨粒はあまり押しつぶされず、大きい雨粒は押しつぶされる力が大きく分裂していくということです。
霧のように小さい水の粒の場合、肉まん型ではなくまん丸に近い形ということですね。

 

雨粒の形がまん丸でもしずく型でもなく肉まん型である理由に納得がいきましたでしょうか?
雨の絵を描くとき、しずくではなく肉まんっぽく描くと微妙な感じがしてしまうので、絵に描くときはしずく型で描く方が良いでしょうね。

雨粒の形はしずくではない

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