ロゴス・パトス・エトスとは、古代ギリシャの哲学者アリストテレスが伝えたとされる「人を説得する3つの要素」のことです。
ロゴス(論理)…理論を使って説得すること
パトス(情熱)…熱く語って感情に訴えて説得すること
エトス(信頼)…信頼してもらって説得すること
簡単に言うと、上記のような3つの要素を持っていると人を説得しやすいですよいうことですね。
一般的に、「説得の三要素」「話の三要素」などと呼ばれており、人を説得する際の効果的な手段として紹介されることがよくあります。
ロゴス・パトス・エトスは一体どのようなものかについて、簡単に説明します。
ロゴス・パトス・エトスとは何か
ロゴス・パトス・エトスとは何か
ロゴス・パトス・エトスとは、上にも書いたように、
ロゴス(論理)…理論を使って説得すること
パトス(情熱)…熱く語って感情に訴えて説得すること
エトス(信頼)…信頼してもらって説得すること
です。
例えば、誰かがプレゼンテーションを行うとき、ロゴスで論理的な情報を提供し、パトスで感情的な共感を呼び起こし、エトスで自己の信頼性を示す。3つを合わせることによってより納得してもらえることができるという考えが、ロゴス・パトス・エトスです。
ロゴス(論理)
ロゴスは論理や理性による説得の手法です。
なぜなら、ブドウ糖などのエネルギーを補給することで勉強や仕事に集中できるようになるのと、バランスの取れた食事を摂ることで健康を維持することが研究で示されているからです。
合理的な根拠や論証を用いることで、理性や知性に訴え説得することができます。
論理的に正しかったり筋が通っていたりすると、反論の余地がなく納得しますよね。
例えば、ドラム式洗濯機を説明する際、科学的な検証結果を示すことで製品の信頼性を高めることができます。
パトス(情熱)
パトス感情的な説得の手法です。
朝ごはんを食べると一日を明るくスタートすることができるし、自分を大切にして健康を意識することは幸せな日々を送るために大切なことじゃないかな?
感情的な言葉やストーリーや情熱的な表現を用いて聞いている人の感情に訴えることができます。
情熱的な説明、気合の入った話し方は聞いている人の感情を動かす力があります。
例えば、募金をしてもらうために実際の被災者の声を見せることで聞いている人の心に訴えかけ、寄付を促します。
エトス(信頼)
エトスは信頼を用いた説得の手法です。
発信者自身の信頼性や信念、専門性を示すことで聞いている人を説得することができます。
信頼されている人や好感度の高い人の意見は聞き入れやすくなります。
例えば、さかなクンが魚の説明をしていたら正しい説明なんだなって誰もが思います。
ロゴス・パトス・エトスは3つ合わせて使う
ロゴス・パトス・エトスはどれも欠けてはいけないものです。
信頼の無い人が論理に基づいて説明していても納得できません。
知らない無職のおっさんが社会を語ってても説得力無いですよね。例え一理ある内容だったとしても、お前が言ってもなという感じです。
同様に、論理が欠けている場合や、気持ちがこもっていない場合も説得力が落ちてしまいます。
一人を一回だけ説得するなら大丈夫かもしれませんが、多人数を長期的に説得するためにはロゴス・パトス・エトスの3つが必要となるのです。
何より朝ご飯を食べると気持ちがいいし、一日を明るく始めるために効果的です!
自分を大切にするために朝ご飯を食べましょう!
信頼できる人から、根拠や研究のデータに基づいて情熱的に説明を受けた。
こんなの、納得しちゃうに決まってますよね。
どれが好きか好みが分かれる
ここからは私の個人的な考えです。
ロゴス・パトス・エトス、人によってどれを重要視するかは違うのではないでしょうか。
論理が好きで論理を重要視する人もいれば、感情が大切で感情が重要視する人もいますし、信頼している人の言葉を受け入れやすい人もいます。
人によって、論理タイプ、感情タイプ、信頼タイプに分かれるのだと私は思います。
論理タイプの人は誰が言ってようと内容が正しければ納得し、感情タイプの人は情熱や心を重要視し、信頼タイプの人は誰が言ったかを大きな判断基準とします。
論理がきっちりしている人の説明を、
と思う人もいれば、
と思う人もいます。
逆に、感情的に説明するタイプの人を見ると、
と思う人もいれば、
と思う人もいます。
特定の人を説得したいとき、説得したい相手がどのタイプの人間かを見極め、適切にロゴス・パトス・エトスの量を変えて説明をすると簡単に説得することができるのではないでしょうか。
ロゴスが好きな人にパトスで説明しても意味ないですし、パトス派の人に論理を伝えても効果は薄いです。
その人に合った説明を行いましょう!
このとき、ロゴス・パトスはその場でどうにか作れるものですが、エトス(信頼)だけはその場ではどうにもならないものです。
普段から清く正しく美しく振る舞い、人に優しく接し、信頼される人になっておくことが人を説得するのに重要になるでしょう。
まとめ
ロゴス・パトス・エトスは、古代ギリシャ哲学者アリストテレスが伝えた「人を説得する3つの要素」です。
それぞれ、論理的な説得(ロゴス)、感情的な説得(パトス)、信頼を得て説得(エトス)することを指します。
多くの人を長期的に説得したい場合、ロゴス・パトス・エトスは3つとも全て重要です。
個人を説得する際にも、ロゴス・パトス・エトスはとても重要になります。
しかし、人によってロゴス・パトス・エトスの好みがあるのではないでしょうか。相手のタイプを見極めることで、より強力に説得することが可能であると私は考えています。