眠れないときに羊を数えるのはなぜ?

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眠れないのに中々眠れないとき、「羊が一匹、羊が二匹、羊が三匹…」と数えると寝ることができる、と言いますよね。
本当に眠れないなと思ったとき、誰しも一度は羊を数えたことがあるのではないでしょうか。
今回は、眠れないときに羊を数えるのはなぜかについて説明をしたいと思います。

眠れないときに羊を数えるのはなぜか数えるのは「羊」ではなく「sheep」

そもそも羊は日本の動物ではないので、「羊を数える」という行為は日本で始まった習慣ではありません。
実際、明治以前の日本に羊が生息していたという記録はありません。(献上物として日本に来たことはありました)

羊が日本で飼育されるようになったのは明治以降なので、当時の人達にとって、羊は十二支の1つであるのにも関わらず身近な動物ではありませんでした。
一方、「迷える子羊」のような内容がキリスト教の聖書にも出てくるように、欧米において羊は身近にいる存在です。

下でも説明するのですが、あくまでも数えるのは「羊」ではなく「sheep」なので、日本語で「羊」と数えることに意味はありません。

さて、一体なぜ眠れないときに羊を数えるのでしょうか。

眠れないときに羊を数えるのはなぜ?

「sheep」は「sleep」に似ているという説

眠れないときに羊を数える理由は諸説あります。

まず1つ目は、「sheep」と「sleep」が似ているからという説です。

「sleep」と言うことにより、脳が「眠れ」という命令を受けていると錯覚させるというのですが、信憑性に欠けると言わざるを得ません。
「sheep」と「sleep」という言葉は似ていますが、わざわざ「sheep」と言うなら最初から「sleep」と言えばいいのではないかと思ってしまいますよね。

とりあえず、言葉が似ているという由来であれば、日本語で「ひつじ」と言う意味は無さそうですね。

この理由であれば、羊を数えることで本当に眠りやすくなるということではなさそうです。

「sheep」と言うと腹式呼吸になるからという説

「sheep」と言うと腹式呼吸になるからという説もあります。
「sheep」を「シープ」と発音すると「シーッ」の部分で自然と息を吐くため、自然と腹式呼吸になり眠りやすくなるからという説です。

確かに、より良い呼吸がより良い睡眠に繋がることは間違いないので、腹式呼吸をすることは大切であると思いますが、これが由来と言われると違う気もしますね。

羊には安心・穏やかというイメージがあるからという説

また、羊には安心・穏やかというイメージがあるからという説もあります。

人は眠るとき「虫の声」「川のせせらぎ」「ピアノの音」のような穏やかで癒されるようなものを聞いてリラックスをすると眠りやすくなります。

つまり、羊といえば広大な牧草地なので、羊を数えることで広大な牧草地を想像し穏やかな気持ちになり眠りやすくなるという考え方が由来だという説です。
さらに、羊がたくさんいるということは豊かさの象徴であったため、羊が増えていくことで穏やかな気持ちとなり、眠りやすくなるとも言われています。

羊は不可算名詞なので数えることができない

waterやjam、cloudやriceのような、数えられない名詞のことを不可算名詞と言います。中学校辺りで習いますよね。
羊は英語でsheepと言いますが、実は「sheep」は不可算名詞となるので羊を数えることはできません。
そんな…羊を数えるってどういうことなの…
というレベルの衝撃ですが、「羊が一匹、羊が二匹、羊が三匹」を英語にすると「one sheep, two sheep, three sheep」となり、sheepにsは付きません。

「群」という漢字に羊がいるように、羊は群れているのが普通なので、不可算名詞扱いなのです。
子供ながらに「羊は不可算名詞なのに寝るときに数えるのはおかしい」と思っていました。

明確な説は存在しない

上記のように、眠れないときに羊を数える理由には様々な説がありますが、結局のところ明確な説は存在していません。

少なくとも、日本語で「ひつじ」と言う意味はなさそうですね。

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