それって財務省設置法第三条と同じだね

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ルールはルールだから守らなければいけない、と考えている人は一定数います。

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ルールはなぜあるのか?守る必要はあるのか?意味のないルールとはどんなルールなのか?   と思ったことはありませんか? 「ルールだから守らなければいけない!」 「ルールを守らないなんて信じられない!」 正直、うざったいと思うこともありますよね...

「ルールだから守らなければいけない」という主張は正当性のある場合も多いですが、思考停止した人の末路である可能性もあります。

今回は、財務省設置法第三条の例を出しつつ、ルールはルールだからと主張する人を批判しようと思います。

財務省設置法第三条とは

話の前提として、財務省設置法第三条について説明したいと思います。

財務省設置法

第三条 財務省は、健全な財政の確保、適正かつ公平な課税の実現、税関業務の適正な運営、国庫の適正な管理、通貨に対する信頼の維持及び外国為替の安定の確保並びに造幣事業及び印刷事業の健全な運営を図ることを任務とする。

衆議院

財務省設置法第三条とは上のような内容になります。

ポイントは“健全な財政の確保”という部分で、この法律があることから、財務省は「健全な財政の確保を行うこと」が、財務省の存在意義の一つだとしています。

考えられる問答

どうして増税するんですか?
あと、どうして教育費や防衛費を増やさないんですか?
増税しないと財源が足りず、国が赤字になってしまいますよね?
教育費や防衛費の財源はどうするんですか?
国債発行すれば良いんじゃないですか?
国債を発行したら、国の借金が増えて財政破綻しますよ?
日本は円の発行権を持ってるから大丈夫だとよく聞きますが?
そもそも、財務省は健全な財政の確保のためにあるので、財政の黒字化は必須です!

緊縮財政と積極財政、僕は積極財政派ですが、僕もまだ分からないことが多いため、どちらが正しいかは一旦置いておきます。

ここで言いたいのは、

ルールを行動の根拠にしており、誰が何故そのルールを作ったのかまで考えが及んでいない

ということが問題なのではないでしょうか。

ルールを根拠にして、誰が何故そのルールを作ったのかまで考えが及んでいない

ルールには、ルールを作成した人と、ルールを作成した人の意図が必ずあります。

財務省設置法に「財務省は、健全な財政の確保…(略)…を任務とする。」と書いてあるんだから、健全な財政を確保する必要があるでしょ!

という考えは、浅い考えです。

  • 誰が財務省設置法を作ったのか。
  • どうして財務省設置法に「健全な財政」という文言を入れたのか。

これらの内容を考慮できるかどうかで考えの浅さ・深さに違いがあるように感じます。

つまり、「健全な財政を確保」するのは、「財務省設置法に書いてあるから」と主張するのではなく、せめて、「健全な財政を確保することが日本経済に良い影響を与えるから」等と主張するべきなのです。

「そういうルールだから」と主張する人は考えが浅く、ルールを作った人に上手く操られているだけだと思います。

ルールは初めからあるわけではありません。ルールはルールだから守るのではなく、ルールを設置した理由を理解した上で守る必要があるのではないでしょうか。

「もし、ルールはルールだから守る」と主張する人がいたらこう言いましょう。

それって財務省設置法第三条と同じだね(笑)

別の例え

(小中高の学校にて)

「髪の毛を染めちゃいけない」のは校則なんだから、守る必要あるよね?

“なぜ髪の毛を染めちゃいけないのか”を分からないor考えることができないのにも関わらず、校則だから守れと思っている人は考えが浅いですし、考えが浅い人の意見で納得できるわけありません。

よく聞く理論として下記のようなものがあります。

髪の毛を染めることを許可したら、次はこれ、次はこれと、どんどん自由を求める。

自由を与えすぎると「自由を求めること」が当たり前になってしまい、「何をするのも自由だろ」と考える社会になってしまう。

経験と感覚以外に根拠がないため、論理が曖昧で説得力がありませんし、根拠が経験や感覚である時点で絶対的に正しくはありません。

所謂、「それってあなたの感想ですよね?」というやつです。

これで納得できる人は所詮その程度の人って思いますが、「ルールはルールだから」よりかは遥かにマシですね。同時に、遥かに厄介ではありますが。

本題から少しずれてしまったので話を戻します。

「ルールだから守る必要があるよね」と主張する人は、ルールがなぜ作られたのか、ルールを守る意味とは、ルールを設置した人の意図に全く考えが及んでいない思考停止状態に陥っている人です。

「髪の毛を染めちゃいけない」というルールを最初に作った人(達)がいて、その人(達)がどのような意図でルールを作ったのかまで考えが及ばないのはどうかと思います。

別の例え2

「万引き」は犯罪なんだから、万引きしちゃダメでしょ。

万引きは犯罪だからしちゃダメなのではなく、万引きが増えるとお店の利益が減って経営が難しくなり、経営者や店員の生活が大変になるからダメなんです。

万引きをしてしまった子供に注意をするとします。

「万引きは犯罪だからダメなんだよ?」

「もし万引きがOKになったら商売は成立しなくなる。経営者や従業員に多大で深刻な迷惑をかけているんだよ。」

くらいは最低限説明しないとダメなのではないでしょうか。

もしかしたら「てめぇ、万引きだけは絶対にするんじゃねぇよ!!」と言う方が効く場合もあるかもしれませんが、「ルールだから守らないといけない」で考えが止まっている人は、考えが浅いなって思います。

まとめ

「ルールはルールだから守る必要がある」

と主張する人は考えが浅いです。

ルールには、ルールを設置した人の意図や、ルールの存在する意味が必ずあります。

財務省設置法第三条には「健全な財政の確保」との記載がありますが、財務省設置法第三条があるから「健全な財政の確保」をする必要があるわけではありません。

どうしてそのルールがあるのか、なぜルールを守る必要があるのか、誰がそのルールを守らせようとしているのかまで考えると、一歩先の考え方ができるのではないでしょうか。

それって財務省設置法第三条と同じだね

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