高校物理

内部エネルギーと熱力学第一法則は

この記事で学べる内容

内部エネルギーとは

内部エネルギーの公式

熱力学第一法則とは

内部エネルギーについては,物理基礎でも解説をしました。

内部エネルギーと熱力学第一法則とは 今回は熱力学第一法則についての解説なのですが,物理基礎では簡単に触れて終わりなので,あまり詳しく扱いません。 熱力...

物理基礎での説明とほぼ同じになってしまいますが,改めて内部エネルギーとは何かについて,わかりやすく簡単に解説していきます。

内部エネルギーとは

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分子のもつ運動エネルギー+位置エネルギーのこと

単原子分子理想気体では,

$$U=\frac{3}{2}nRT$$

単原子分子理想気体かつ,物質量n[mol]が一定の場合

$$ΔU=\frac{3}{2}nRΔT$$

内部エネルギーとは,分子のもつ運動エネルギー+位置エネルギーのことです。

内部エネルギーとは

上図のように風船が静止しているとき,物体のもつ運動エネルギーは0Jなのですが,風船の内側にある分子は運動エネルギーを持っているはずですよね。
このような,気体分子の持っているエネルギーのことを内部エネルギーといいます。

理想気体では分子間力がはたらかないと考えているため,位置エネルギーは0Jであると考えます。

単原子分子理想気体であるとき,分子1個が持つ気体分子の運動エネルギーは

$$\frac{1}{2}m\overline{v^2}=\frac{3}{2}\frac{R}{N_A}T$$

でした。
分子がNA個集まって1molなので,分子がn[mol]の場合は両辺にnNAをかければよいので,

$$nN_A×\frac{1}{2}m\overline{v^2}= nN_A ×\frac{3}{2}\frac{R}{N_A}T\\
U=\frac{3}{2}nRT$$

となり,これが内部エネルギーであると考えることができます。

単原子分子理想と内部エネルギー

ここで大事なのは,\(U=\frac{3}{2}nRT\)は単原子分子理想気体のときしか使うことができない点です。
何でもいいので物理の問題集を開いてみてください。問題文に「単原子分子理想気体のとき」と書いてある問題と書いていない問題,大雑把に半々くらいに分かれていますよね?
問題文に「単原子分子理想気体のとき」と書かれている場合,ほぼ確実に\(U=\frac{3}{2}nRT\)を使う問題であるため,必ずチェックしておきましょう。

なお,物質量n[mol]が一定の場合は,\(ΔU=\frac{3}{2}nRΔT\)とすることができます。

熱力学第一法則とよく一緒に使うため,こちらの公式も覚えておくと良いでしょう。

熱力学第一法則とは

熱力学第一法則

気体の内部エネルギーは,熱を受け取るか仕事をされると増加する

$$ΔU=Q+W$$

$$Q=ΔU+W’$$

(ΔU:内部エネルギーの変化量[J] Q:気体に与えた熱量[J] W:気体にされた仕事[J] W:気体がした仕事[J])

熱力学第一法則とは,気体の内部エネルギーは,熱を受け取るか仕事をされると増加することであり,要は,エネルギーは保存するという法則です。

物理基礎で行った説明とほぼ同じ説明になってしまいますが,改めて確認していきましょう。

熱力学第一法則とは

Uは内部エネルギーであり,ΔUになると内部エネルギーの変化量です。

この法則は気体だけではなく固体や液体でも成立するのですが,高校物理基礎・物理では気体の話しか出てこないので,ここでは気体という前提で説明をします。

熱力学第一法則分かりやすく

まず,気体に熱Qを与えると内部エネルギーは増加します。
内部エネルギーが増加するとは,大雑把に言うと気体分子の運動が早くなるということです。
これはとてもイメージしやすいですね。

熱力学第一法則と仕事

同様に,気体に仕事がされる場合も内部エネルギーが増加します。

そもそも,仕事とはエネルギーを与えることなので,仕事がされるとエネルギーが増えて当然です。
なお,気体が仕事をされると気体は圧縮し,気体が仕事をすると気体は膨張します。

熱力学第一法則の公式はどっち?

熱力学第一法則の公式は

$$ΔU=Q+W$$

$$Q=ΔU+W’$$

の2種類が存在しています。
この2つの公式の違いは,気体がされた仕事Wと気体がした仕事W’を使い分けている点です。

気体がされた仕事Wと気体がした仕事W’には

$$W=-W’$$

という関係があります。
これを使うことで

$$ΔU=Q+W\\
ΔU=Q-W’\\
Q=ΔU+W’$$

と式変形をすることができるのです。

問題集や参考書によっては,2つの式を使い分けるという説明もあるのですが,

$$ΔU=Q+W$$

の方の公式のみを使って下さい。
中途半端に使い分けるよりも,片方のみを使い続ける方が変なミスをしなくなるので,気体がした仕事W’は気体がされた仕事Wに変えてしまいましょう。

まとめ

内部エネルギーとは分子のもつ運動エネルギー+位置エネルギーのことで,単原子分子理想気体のときは\(U=\frac{3}{2}nRT\)となります。
単原子分子理想気体の場合は,まず間違いなく\(U=\frac{3}{2}nRT\)を使うと思ってください。

熱力学第一法則は\(ΔU=Q+W\)です。このとき,Wは気体がされた仕事であるため,気体が仕事をされた(圧縮された)のか,気体が仕事をした(膨張した)のかを確認する必要があります。

 

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