『残酷すぎる成功法則』に出てくるエピソードが面白い

残酷すぎる成功法則
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こんにちは!かいしーです!

かいしー読書部では、私が読んだ本を紹介していきます!

ぷち教養主義の名前に恥じないよう「教養になりそうな本」を私の独断と偏見と好みで選んで紹介していきます!

今回紹介するのは、『残酷すぎる成功法則』です!

この本はなんでエンターテイメントとしても面白いんだろうと思ったら、元はブログだったみたいです!

「具体的なエピソード+どう活かすか」、という趣旨の本だったので、分かりやすく楽しい内容でした。

具体的なエピソードは個性的で面白いのとそこまで長くないので、数日で読めるような内容です。

科学的な根拠に関しては正直分からないというか、記述不足だった感はあります。

あと、原題の「Barking Up The Wrong Tree」と全然違う邦題には違和感がありました。タイトルに惹かれて買おうと思った人は中身が違って戸惑っているかもなぁ。

シンプルに読み物として面白かったのでオススメです!

『残酷すぎる成功法則』|内容・著者紹介

内容

自己啓発本はお手軽で底の浅いもの。そんな印象は本書を一読すれば変わるはず。著者は『ウォール・ストリート・ジャーナル』『タイム』などの有名媒体に寄稿し、大企業のマーケティングにも関わる、アメリカの人気ブロガー。「勝者は決して諦めない」とよくいわれるが、では、早めに見切りをつけるのは間違いなのか。楽観主義者の方が成功しやすいというが、悲観主義にメリットはないのか。世の中に流通するさまざまな「成功法則」を、豊富な例と科学的な理論を元に検証し、結論を提示する手つきは実に鮮やかだ。

「橘玲先生の『言ってはいけない』(新潮新書)に似た、都合の悪い、でも知っておいた方がいい事実を伝えてくれる本ですね。橘先生に監訳をお願いしたのも、著者とのスタンスの近さを感じたからなんです」(担当編集者)

ヒットの背景には、自己啓発本の読者層の変化も。

「自己啓発本のページ数はなるべく少なく、内容は簡略にするべきだと従来は言われて来ました。しかし最近は、そうした手軽な内容は無料で読める個人のブログなどに数多く掲載されています。だからむしろ、多少厚くなったとしても、論拠の確かさや説得力、情報の密度が本には求められるようになったと感じています。この本は『行動経済学の本として読んだ』という感想もあったくらい、多面的な情報が詰まっているんですよね」(担当編集者)

「成功」と言われてぱっと思い浮かぶのが資産家や活躍したプロ野球選手とかですが、その人が持っていた性質はどんなものなのか?

頭が良いから成功したの?
普通の人が持っていない(持っていたとしても生活の足を引っ張るような)特殊な性質を持っているの?
どういう考え方をしているの?

ということを色々なエピソードを通して教えてくれる本です。

こういう自己啓発本ってありきたりな内容が多いというか、結局自慢というか「俺はこういう風にやったぞ!」という自分語りみたいな内容が多いイメージありますが、この本は色んな人のエピソードで構成されているため飽きません。

敢えて悪く言うと、色んな人のエピソードを書き続けているだけで科学的な根拠の部分は少ないです。

著者紹介

エリック・バーカー(Eric Barker)
大人気ブログ“Barking Up The Wrong Tree”の執筆者。脚本家としてウォルト・ディズニー・ピクチャーズ、20世紀フォックスなどハリウッドの映画会社の作品に関わった経歴をもち、『残酷すぎる成功法則―9割まちがえる「その常識」を科学する』は、初の書き下ろしにして全米ベストセラーに

ブログはこれですね。
https://bakadesuyo.com/blog/

これから暇なとき読みます、このブログ。

『残酷すぎる成功法則』を読もうと思ったきっかけ

この本を知ったきっかけは何かの本で引用されていたからだった気がしますが、何だったか覚えていません。

科学的根拠があると謳っている自己啓発書にハマっていて、『グッド・ライフ』のような科学的な根拠があるような自己啓発書として『残酷すぎる成功法則』が参考になるかなと思い手に取ったという経緯だった気がします。

『残酷すぎる成功法則』から学んだことと実用性

色んなエピソードがたくさん詰まっているので、人によって注目する部分が違うのかなって思います。

数打てば当たるだろ、的な感じです。

結局メタ認知と人間関係

どうすれば成功するかの前に、「まず成功とは何か?」から考えないといけない。

お金を稼ぐこと?
野球でヒーローになること?
絶対諦めずに何かをやり通すこと?
家族と幸せに過ごすこと?
仕事で功績を残すこと?

成功するためにはまず、「自分がどんな人間で」「どんな人間を目指したいのか」知ろう。

つまり、結局メタ認知が重要ってこと。

確かに、自分が何になりたいのか決まってないのに成功も何も無いだろう。

パティシエになりたいのにサッカーの練習をしても意味無いし、司法試験に合格したいのに機械いじりをしても意味ない。

時間は有限なんだから、自分のやりたいことを見つけ、やりたいことに時間をかけて、やりたいこと以外に時間を使わないというのが基本的な戦略だ。

なかでも重要な調整はなんだろう? 自分が望むような人になっていくのを助けてくれる友人たちや愛する人たちとつながることだ。金銭的な成功もいいが、人生で成功をおさめるためには幸福感が必要だ。キャリアでの成功が幸福をもたらすとは限らないが、幸福は成功をもたらすことが調査結果で示されている。人間関係こそが、あなたに幸福をもたらすものだ。

本書の結論に当たる部分がこんな内容でした。

つまり、メタ認知をしつつ人間関係を大切にしなさいという結論だったということです。

幸せになるための持論と同じでホッとしましたね。

まず己を知り、人間関係を大事にしながら目標を目指して進むのが吉という自分の考えが正しい可能性が高まった、正しいと裏付けられるような結論で嬉しいです。

楽観主義、人生をゲームとしてみる、グリット

『残酷すぎる成功法則』には、成功に関する事例がたくさん載っています。

例はあくまでも個別の話なので、例があるからといって全てに共通するわけではないですが、成功した人の事例は参考にはなります。

中でも面白いと感じたのは、「楽観主義」がやり通す力「グリット」を引き起こすことに関するエピソード。 また、退屈な仕事・学校の授業とゲームの違いについてです。

・アメリカ海軍特殊部隊シールズの入隊訓練、基礎水中爆破訓練(BUD/S)の合格率を高めた方法に「ポジティブなつぶやき」が関連していた。

・アンデス山脈のシウラグ・ランデ峰に世界で初めて登頂に成功した人が下山中に足を骨折しクレバスに落ち、ベースキャンプまで10km以上あるのにも関わらず、4日間も「20分であの氷河まで辿り着けるか?」のようなゲームで遊び続けて生還した。

・カナダのトロントのアライグマは「グリット」を体現している動物。絶対に諦めない鋼の意思を持ち、30億円以上かけて作ったアライグマ対策のゴミ箱すら諦めずに挑戦し続けて突破する。

これらのエピソードは読んでて純粋に面白かったですね。短編集を読んでるのと似たような楽しさがありました。

様々なエピソードや(本文で紹介されている研究等)から見つけた成功する方法は、

・まず何をやりたいか定める(メタ認知)

・諦めずにやり続けること、つまり「グリット」を持つ
→「まぁなんとかなるでしょ!大丈夫大丈夫!」
と楽観的に考える

・ゲームのように楽しむ

・時間は有限なので、1番やりたいことを見つけたら2番目以降のやりたいことは「戦略的放棄」をする

ということですね。

これを研究か何かでエビデンス出してたりしないんですかね?

感想

成功する方法について

ゲームには人を退屈させないための数多くの工夫があります。

退屈じゃない、面白いから続けたくなる。

当たり前のようなことを言っていますが、人生や努力もゲームと同じように「楽しくなる工夫」をしていくべきなんじゃないかと思いました。

ゲームは楽しい。なぜなら、必ずいつかはクリアできるようになってるし、飽きさせない工夫をしているし、今どれくらい進んでいるか確認でいるし、目標も明確だからだ。

・人生はクリアできるの?
→楽観的に考えよう。「大丈夫大丈夫!」

・飽きないような工夫は?
→工夫をしよう。

・今どれくらい進んでるかの確認は?
→振り返りをしよう。フィードバックだ!

・目標は何?
→あなたは何がしたいの?メタ認知をしよう!

エピソードが面白い

上でも面白いと思ったエピソードを何個かピックアップしましたが、数学者ポール・エルデシュのエピソードや、SM-046という恐怖を感じない女性のエピソード、1900年代半ばに活躍した野球選手テッド・ウィリアムズに関するエピソードなど、どれもそれも興味深くて単純にエンターテイメントとしても面白い本でした。

とりあえず、成功哲学について最初に読む本としては良いものだなってのが感想でした。

残酷すぎる成功法則

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